梅雨前線の中を待ち合わせたように追従したダブル台風、そして各地で起こる地震……。
皆さまのお住まいの地域は、大丈夫でしたでしょうか。
被害に遭われた皆さまに、一日も早い平穏な日々が戻りますよう、心よりお祈り申し上げます。
梅雨の時期ということもあり、なんだか少し、心配やモヤモヤが心をよぎる今日この頃。
そんなとき、ふと心を和ませてくれるのは、この季節に寄り添うように咲く紫陽花の姿です。
先日、紫陽花の名所を訪れました。
雨に濡れながらも、いろんな色や形で咲き誇る紫陽花たちを眺めていると、まるで穏やかな雨上がりの光に包まれているような、晴れやかな気持ちをもらうことができました。
そのときの写真を見返していると、当時の思い出とともに、ある温かな想いがこみ上げてきます。
それは、この美しい景色の裏側で、日々花のお世話をし、きれいに整えて、私たち訪問者を温かくおもてなししてくださる方々の存在です。
その見えない優しさに触れた瞬間、少しざわついていた心がじんわりと満たされていくのを感じました。
同時に、そんな温かいおもてなしに包まれて咲く紫陽花そのものにも、ある不思議な魅力があることに改めて気づかされます。
ところで、紫陽花の「本当のお花」がどこにあるか、皆さんはご存じですか?
紫陽花の花に見える大きな部分は「ガク」で、その真ん中にある小さな粒こそが本当の「花(真花)」。
その事実は以前からおぼろげに知っていたのですが、「なぜ、そんな不思議な姿になったのだろう?」という疑問がふと湧いてきました。
そこで、『ファミリーヒストリー』のように、紫陽花の誕生から現在までの遥かなる道のりを、AIの力を借りて紐解いてみることにしました。
すると、そこには驚くべき「3つの生存戦略」がありました。
① 4000万年以上の歴史と「移動」
恐竜絶滅の直後から地球に存在し、氷河期などの
激しい気候変動を、生息地を巧みに移動させることでしなやかに生き抜いてきました。
② エネルギーを賢く使う「選択と集中」と、命をつなぐ知恵
本当の花を小さくして種作りのエネルギーを節約する代わりに、周囲のガクを大きな
「看板」として発達させ、虫を呼び寄せる工夫を選びました。
さらに雨の日には、そのガクが大切な花粉を雨から守る雨傘のような役割も果たして
いるそうです。
③ 土壌に寄り添う「変幻自在な適応」での多様化
置かれた土壌の性質(酸性度)を拒むことなく、自らの色を青やピンクに七変化させ
て、環境に見事に調和してきました。
これらを知ったことで、紫陽花は数千万年の歴史を通して、私たちに「環境に合わせて自分を変えるしなやかさを持ち、大切なものを守るために、身近な人と寄り添い合いなさい」というメッセージを、そっと伝えてくれているように思えてきました。
“環境や他者を変えようとするのではなく、自分の思考や行動(色)を変えて、今ある場所で最善を生きること”を、その姿で教えてくれているようです。
……と、ついあれこれと考えてしまいましたが、もちろん、難しいことは抜きにして、ただ紫陽花を愛でて「あぁ、きれいだな」と穏やかな気持ちになるだけでも十分素敵なこと。
皆さんも雨の日の道すがら、紫陽花の健気な姿にそっと心を寄せて、温かく素敵なひとときを過ごすのもおつなものですね。
――と、そんな風に風情を楽しんでいられるのも、今のうちかもしれません。
明日未明のブラジル戦の熱戦を皮切りに、季節はいよいよ7月へ。
すぐ後ろには、新しく命名された「酷暑日」という言葉がぴったりな、あの厳しい夏がもう手ぐすね引いて待っています。
サッカーの熱い戦いに負けないよう、そして紫陽花のしなやかな知恵に学びつつ、私たちも今のうちから本格的な夏への備えを万全にしたいものですね。
どうぞ皆さま、くれぐれもご自愛ください。
人間だけでしょうが、ハートのアジサイを見つけると心がワクワクしてきますね。
By M.Tamura




